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[痛風の体験 佐藤さん編①]痛風の激痛は骨折の痛みに似ている

 

今回の記事は痛風歴10年の佐藤さんに書いて頂きました。

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◆突然の発症

 贅沢病とも呼ばれる痛風ですが、読んで字の通り、風が吹いても痛いと言われる程、何もしていないのに激痛が続きます。関節が熱をもって大きく腫れる痛風の痛みは、大きな捻挫もしくは骨折をしたような痛みに似ています。

 その痛みは短時間では終わりません。「激痛は2~3日間ずっと続きます」との答えが正しいです。関節が大きくなればなるほど、その痛みは激しくなります。足の指の痛風は笑顔、足首は苦悶、膝は絶望とも医師に言われるレベルです。

◆高尿酸値が発症のトリガー

 血液検査をすると「尿酸値」という値があるのですが、この値が標準より高い場合はいつ痛風の症状が発生してもおかしくない状態になります。私の場合は、出勤後に右足首になぜか軽い捻挫のような痛みがおき始め、10分ごとに痛みが大きくなっていき、最終的には骨折のような痛みになりました。

 それは立つことが困難になるほどの痛み、そして痛みの為のめまいと吐き気により、自分の車にさえ乗れません。タクシーにて病院を受診をしたのですが、原因究明の為の血液検査で高尿酸状態と診断され、医師からは「痛風で間違いない」と言われました。この尿酸値は7.0mg/dL未満が正常値なのですが、私の場合は11mg/dLと正常値を遥かに上回っていました。

◆痛風の治療

 みるみる足首が赤く腫れあがり、パンパンに膨らんで、左足と比べるとその大きさは2倍以上になっていました。そして転げまわる事も出来ない、ズシンズシンとくるヘビーパンチの様な痛みをただ耐えなくてはいけません。思いっきり骨折をした瞬間の痛みが1分ごとに襲ってきます。

 痛みを食いしばるので顔は真っ赤になり、待合室で唸るだけの状態の私に、看護師さんがとりあえずベッドへと誘導してくれて、痛み止めを処方してくれました。血圧も上昇して危険と判断されましたが、痛風の場合これ以上の事は出来ないとの事。水分を多めにとり尿酸を外へ出すしかないと言われ、ひとまづ点滴を受け、痛み止めを処方され帰宅しました。

 歩けないので松葉杖で帰宅しましたが、その間も喋れないほどの激痛が襲います。そのまま自宅に帰ると、まともに立てない上に歩けないので、床を這って動きました。横になっても座っても、熱を持つ患部は狂ったような痛みを発するので、6時間おきの痛み止めを4時間おきに飲み続けました。

 少し冷やしたらどうかとの母の提案で2つのアイスノンで両側から患部を挟み込んだのですが、冷たさで若干麻痺はするものの体の芯からの痛みには効果ありませんでした。特に夜間から深夜にかけて痛みは強く、まともに寝れないので、朝方力尽きていつの間にか眠っている感じでした。

 食欲はないのですが、水分だけはとらないと、肝心の尿酸は出ていかないので、ポカリやOS1と言う水分補給の飲み物を取り続け、その痛みが治まったのは5日後でした。ですが5日たっても未だに立てません。ゴロゴロと生活は出来るようにはなりましたが、まだ足首を動かすと激痛が起こるからです。

 その間、会社には出勤などできませんでしたが、上司が痛風経験であるため事情を察してくれて、立てる様になれば出社しろということになりました。結局は1週間、会社を休むことになりましたが、1週間も連続で休めば本来であれば会社を首になるレベルです(笑)

 10年来の治療で分かりましたが、尿酸と言う物質の結晶は鋭い棘が無数にあるのが特徴で、血液に乗って関節に付着しやすく、それが増えても激痛、剥がれても激痛を起こすのだと理解しました。

 最初の発作ではプリン体の食品を控えたり、尿酸を減らす薬を飲んで症状は治まったのですが、この時は自分はもう治ったと思っていました。それが大きな間違い。それから、もう10年、痛風発作を繰り返しています(笑)

[参考記事]
「[痛風の体験 佐藤さん編②]痛風発症前と後の食事(食品)の変化」

「[痛風の体験 佐藤さん編③]痛風の薬は効果があったり、なかったり」

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