痛風は尿酸値が高いことが原因ですが、この尿酸はプリン体から作られます。プリン体は私たちの細胞の中のDNAの材料でもありますので体には必要なものですが、多すぎると尿酸値が高くなり、やがて結晶化して、関節が腫れる痛風になる可能性が出てきます。
このプリン体は体内で作られる比率が高いのですが、肉や魚など普段食べているものからも体内に摂り込まれます。健康な人なら、多少プリン体の多い食品を摂ってもさほど問題ありませんが、すでに尿酸値が高く、痛風を起こしている人には問題です。
プリン体を普段の食事から、あまり摂らないで済む方法について説明していきます。
◆ 肉や魚も栄養は豊富
プリン体が多い食品は、レバーなどの動物の内臓や魚の干物、白子などで、逆に少ない食品は野菜などになります。要するに、動物性の食品はプリン体が多いのですが、全く食べないのは逆に不健康です。
肉には、タンパク質やミネラル、ビタミン類も豊富で、疲労回復にも役立ちます。魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は、認知症予防に良いとされていますし、血液がサラサラになるEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれ、生活習慣病予防にも良い食品です。
この肉や魚だけ大量に食べるのは良くないですが、適量で野菜と合わせて食べればバランスの良い食事になります。
◆ プリン体は調理法によって減らせる
プリン体は、加熱して減らすことは難しいので、肉や魚をただ焼いてもプリン体は減りにくいです。しかし、プリン体は水に溶け出す性質があるので、これをうまく利用して調理するとよいでしょう。
◆ プリン体の多い食品は茹でる・蒸す・煮る
プリン体が多い食品も一度茹でてから調理すれば、プリン体が少なくなります。例えば、エビやイカなどを下茹でしてからフライなどの揚げ物にするのもプリン体をカットできます。
肉や魚を煮ものにしても煮汁にプリン体が出てきますのでお勧めの調理法ですが、この汁はおいしくてもプリン体があるので残してください。また冬場にはおいしい鍋がありますが、やはり汁にはプリン体があるので、なるべく具だけ食べるようにしましょう。
また、誰もが大好きなラーメンも、スープに関してはプリン体がたくさん入っているニボシで作っていることも多いので、飲みたいとは思いますが残しましょう。
◆ 肉や魚と一緒に食べるとよい食品
せっかくプリン体を減らす調理をしたのであれば、尿をアルカリ性に傾けてくれる野菜や海藻も一緒に食べるのがお勧めです。ヒジキやワカメ、ほうれん草、ゴボウ、ニンジンなどは尿をアルカリ性にしてくれるので、尿酸が体外に排泄しやすくなります。
バランスよい食事を心がけていれば、痛風だけでなく肥満などの合併症も改善できますので、日頃から注意してみてはいかがでしょうか。
[参考記事]
「痛風になりやすい食べ物(食品)、なりにくい食べ物」
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