痛風になってしまったけど、甘いものが大好きという方も多いのではないでしょうか。糖質が入っている食品はたくさんありますが、果糖や砂糖自体は痛風に何らかしら影響するのでしょうか。
◆ 果糖や砂糖は痛風と関係がある?
結論から言うと、果糖や砂糖は、尿酸値の上昇に関係しますので、痛風のリスクは上がります。
理由は2つあります。
①果糖はほとんどが肝臓に取り込まれるのですが、この時、体のエネルギーに関係する物質であるATPを消費します。このATPを消費する時に尿酸が出来ることで、結果的に尿酸値が上がってしまいます。
砂糖も、小腸で分解されるとブドウ糖と果糖になるので、やはり尿酸値を上げます。2011年に開催された欧州リウマチ学会でも、砂糖を摂りすぎると痛風になるリスクが高くなることが発表されています。
②果糖は肝臓に入った後にグリコーゲンや中性脂肪(内臓脂肪や皮下脂肪)として蓄えられますので、肥満になりやすいです。肥満は痛風の発症と関係がありますので、中性脂肪が溜まりやすい果糖の摂りすぎには注意が必要です。
[参考記事]
「お腹に中性脂肪(体脂肪)が付く原因は油(脂)だけではない」
◆ 痛風に関係する果糖は身近な食品に含まれる
果糖(フルクトース)は、漢字から察することができると思いますが、果物に含まれている糖です。果物のほか、はちみつなどにも含まれます。
この果糖は冷やすと甘みが強くなる特徴があり、清涼飲料水や食品にも使われ、商業的に広く利用されています。私たちが日常的に飲んでいるコーラやスポーツドリンク、100%のジュースなどの飲み物も、この果糖が多く含まれているのです。
尿酸の材料にあたるプリン体を多く含む食品は、レバーなどの動物の内臓や、肉、魚に多いから、これらをたくさん食べなければ安心だろうと思うかもしれません。しかし、いくら肉や魚に気を付けても、ジュースなど果糖の多い食品の摂りすぎは、尿酸値を上げ、結果的に痛風になる可能性もアップするのです。
◆ 痛風に関係する砂糖も身近な食品に含まれる
砂糖を少し詳しく説明すると、ショ糖(スクロース)という糖が主成分で、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)の2つの糖がくっついてできています。
体の中に入ると、小腸の酵素の作用で、ブドウ糖と果糖に分かれます。砂糖は、果糖じゃないから大丈夫なように見えますが、実は果糖も含まれているので、摂りすぎは、尿酸値を上げて痛風のリスクを上昇させるのです。この砂糖は、ご存知のようにジュース、チョコレートやキャンディーなどのお菓子にもたくさん含まれています。
◆ 果糖や砂糖の入った食品はなるべく控える
果糖や砂糖の入った食品は、無性に食べたくなったり、飲みたくなるかもしれませんが、なるべく控えましょう。ジュース類をたくさん飲むことや、間食でお菓子などを食べることは止めて、飲み物はコーヒー、お茶、紅茶、水にすることをお勧めすます。
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