クロレラは、淡水に生息する単細胞植物で、タンパク質やアミノ酸などの栄養素を豊富に含んでいることから、健康維持には最適な食品として注目されています。しかし、クロレラには、痛風になったときに注意すべきプリン体が多く含まれています。
◆ クロレラって何?
クロレラについて少し詳しく説明しましょう。クロレラは、大昔から地球に生息しており、ギリシャ語のchloros(クロロス:「緑色の」という意味)とラテン語のella(エラ:「小さなもの」という意味)という言葉から名づけられています。この名前の通り、クロレラのサイズは2~10μmと非常に小さく、顕微鏡で見ると丸い形をしています。
クロレラは、光合成をするので、クロロフィルという緑の色素を持っています。このクロレラは、池や湖に住んでいて、ひとつひとつのクロレラが集まって藻となります。ちなみに、スーパーの食品売り場でよく見かける、青のりや昆布、わかめなどはクロレラの仲間です。
クロレラは、陸上の植物に比べて増殖能力が非常に高く、ビタミンやミネラルなどが豊富です。しかもタンパク質が多いので、将来の食料不足の解消ができるのではないかと、未来食として期待されているのです。
◆ 簡単に手に入るクロレラ製品
未来食として期待されているクロレラは、主にサプリメントとして一般販売されています。また、クロレラは薬としても使われており、胃腸薬などにクロレラを含むものもあります。クロレラが含まれる薬は処方箋がなくても買えるので、薬局に行けば簡単に手に入ります。
◆ 痛風のときはクロレラに注意
そもそもサプリメントに使われているクロレラは、決して不健康なものではありません。しかし、プリン体は少々気になる量が含まれています。
食品100g当たりに200mg以上プリン体があれば、プリン体の多い食品(高プリン食)と判断されます。普通、プリン体が多い食品で有名なレバーをみても、100g当たり200~300mgあまりのプリン体量です。
クロレラの場合は、100g当たりのプリン体をレバーと比較しても相当な量で、なんと桁がひとつ上がり3000mgを超えます。これは100gを基準として計算されていますので、実際は、サプリメントや薬に入っているクロレラを1日に100g食べることは通常ありません。
私が調べたクロレラ100%のサプリメントでは1日最大で6gが食べる目安でした。6gで計算するとプリン体量は180mgです。1日のプリン体の摂取量の基準は400mgまでとされているので、他の食品からプリン体を摂ることも考えると痛風や尿酸値が高い人はなるべくクロレラ製品を控えた方がいいかと思います。他の食品でも十分、栄養素は摂れるので問題ありません。
[参考記事]
「痛風の人は核酸サプリメントに注意」
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