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なぜ痛風になると高血圧になりやすいの?

 

 痛風になる状態は生活習慣が乱れていることが多いので、他の病気を持っていることも少なくはありません。すでに、肥満、高血糖(糖尿病)、高血圧などを合併した、メタボリックシンドロームになっていることもあります。

 中でも高血圧は、痛風になるとかなりの確率で合併しているので、決して無関係ではありません。

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◆ 高血圧とは

 血圧が高い、低いとよく聞きますが、血圧とはそもそも何なのでしょうか。血圧とは、血液が血管の中を通っている時に、血管壁にかかる圧力です。最大血圧(血圧の上)は心臓がギュッと収縮して、血液を全身に送る時の血圧で、最小血圧(血圧の下)は心臓が拡張して、血液が心臓に戻ってくる時の圧力です。心臓は、一日に10万回以上も動いて、私たちの体に血液を循環させて、栄養素や酸素を送ってくれます。

 高血圧になると、血管の壁にかかる圧力が、通常と比べて大きいということになりますので、色々な病気の原因となります。高血圧の基準は、最大血圧が140mmHg以上、最小血圧が90mmHg以上になることです。上下どちらかでも、基準値を超えれば高血圧と診断されます。

◆ 高血圧は寿命を縮める

 高血圧だけだとあまり自覚症状が現れないのですが、この状態を放っておくと、血管の壁に負担がかかりますから、血管が詰まる、破裂するなどの怖い病気になる可能性も十分あります。脳の血管に負担がかかれば、脳卒中に、腎臓の血管に影響がでれば腎不全を起こしてしまいます。

◆ 痛風と高血圧の関係

 高血圧は、尿酸値が高いから起こる病気ではありませんが、この2つの病気をセットで持ってしまっている方も少なくはありません。高尿酸血症や痛風の患者さんは、生活習慣が乱れていることも多いので、これに伴って高血圧になっている可能性も十分にあります。

高尿酸血症と高血圧を合併している確率は2割
痛風と高血圧を合併している確率は5割前後
だと言われていますので、かなりの高確率です。

 また、高血圧の薬物治療の副作用で、尿酸値が変動する場合があります。血圧の治療薬で、塩分を排泄させるための利尿薬を投与すると、尿酸値が上がる副作用がみられるケースがあります。まだ副作用のメカニズムが不明な点もありますが、利尿剤は尿排泄を促すため、脱水になるので、それが尿酸の再吸収を促して尿酸値の増加につながると考えられています(再吸収については「女性は痛風になりにくい?女性ホルモンは痛風と関係あるの?」)。

 この通り、痛風と高血圧の関係は決して浅くはなく、食生活などの生活習慣の悪さから、この2つの病気が合併してしまうこともあれば、高血圧の治療薬の副作用(特に利尿剤の使用)で痛風が発症、合併することもあります。自分の体の状態を医師とよく相談の上、治療をしましょう。

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