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中性脂肪が溜まると痛風になりやすいので、ダイエットが必要

 

 痛風になる人は、日々の生活習慣が悪い場合が多いので、同じく生活習慣から起こる肥満という状態を併せ持つ可能性が高いのは、想像しやすいことかもしれません。ではダイエットをすることで、痛風に何らかの良い影響があるのでしょうか。

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◆ 痛風と肥満の関係

 痛風を発症する人は、肥満を合併しているケースが高いことが知られています。肥満になればなるほど、痛風になる危険性は増加することから、体重を減らすことが痛風の予防になるとの見方がされているのです。

 痛風と肥満が関連する要因としては、当然食生活があります。尿酸のもとであるプリン体は、色々な食品に含まれていますが、痛風や肥満になる人は、大食いであり、さらには糖質が多い食品を好む傾向があります。糖質を摂りすぎると、内臓脂肪がだんだんと蓄積されてしまいます。糖質というとお菓子、ジュース、ケーキなど砂糖を使っている食品を思い浮かべますが、それだけではありません。一番の糖質源はお米、パン、うどんなどの炭水化物が多い食品です。炭水化物を減らすことが一番のダイエットであることを覚えておいてください。

 そして、その内臓脂肪が痛風の原因にもなります。最近の研究では、過剰な内臓脂肪が尿酸をさらに産生する手助けをするという報告があります。その他にも過剰な内臓脂肪がインスリンが正常に働かない状態(インスリン抵抗性)を起こして、腎臓の尿細管に尿酸の再吸収を起こさせる、つまり尿酸が排泄しにくくなるという報告があるのです(尿細管については「女性は痛風になりにくい?女性ホルモンは痛風と関係あるの?」)。実際にインスリン抵抗性がある人は尿酸値が高くなる傾向があります。

 このため、ダイエットをすることで、内臓脂肪を減らせば痛風をも改善することが可能になります。

◆ 自分のBMIと適正体重を知る

 肥満という言葉は、体の中に体脂肪(皮下脂肪と内臓脂肪)が過剰にある状態を指します。太っている状態のことなので、疾病そのものを意味するわけではないのですが、肥満度が高いと痛風以外にも、高血圧や脂質異常症など色々な病気のリスクを高くすることになります。

 自分が肥満なのかを知るには、BMIという数値から判断できますが、これは下記の式のように、身長と体重から計算できます。また、自分の適正体重も計算式があるので、計算してみましょう。ちなみに、自分で計算するのが面倒なら、自動で計算してくれるサイトもあるので、そちらを利用するのも簡単なのでお勧めです。

BMI(kg/m2)=体重(kg)÷(身長(m))2
自分の適正体重=22×(身長(m))2

肥満の基準は、日本ではBMIが25以上となっています。

◆ 体に負担をかけないようなダイエットをする

 BMIが25を超えてしまった場合は、ダイエットをしましょう。ただ、ダイエットをするといっても、過剰な食事制限や過度な運動は、体に負荷がかかりすぎるのでかえってよくありません。すでに関節に激痛が起こる痛風になっている人や、その予備軍である高尿酸血症の状態の人は、過激な運動をすると症状が悪化することがありますので注意が必要です。

 ダイエットをするにあたり、重要なのは、毎日の食生活、お酒を控える、運動をする、ことが中心となります。日々の食事では、内臓系の食品や魚の乾物を避けて、プリン体の1日の摂取量は400mg未満にし、ジュースなどの糖質が多い飲料をさけるようにしてください。ただし、尿酸は尿から排泄されることが多いので、尿量は多くした方が良いため、水かお茶をこまめに飲むようにしましょう。また、お酒は尿酸値を高くするので、極力さけましょう。

 運動は、適度な有酸素運動が推奨されます。痛風や肥満になる人は、あまり運動が得意ではないかもしれませんが、いつもより早く歩き、さらに距離を延ばすなど、軽く汗ばんで、心拍数が少し上がる程度の軽い運動をしましょう。ただし、短距離や筋力トレーニングなどの無酸素運動は、かえって痛風の状態を悪くする場合があるので、注意してください。

 適切なダイエットをすれば、肥満だけでなく、痛風も改善し、その他の病気にもならずに済みますので、ぜひBMIは25以下(BMI22が適正)をキープしてください。

[参考記事]
「痛風と果糖や砂糖の摂り過ぎは関係がある?」

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