痛風の症状がよく出現しやすい体の部位は「足の親指の付け根の関節」ですが、その他、膝や手などにも、痛風の症状である「腫れと激痛」は現れる可能性があります。
それでは足の関節以外、例えば手の甲には痛風が起こるのでしょうか。
◆ 手の甲に現れる痛風
痛風の原因は、ご存知の方も多いと思いますが、尿酸が結晶になって関節に溜まると、あの痛風発作と呼ばれる恐ろしい痛みと腫れを引き起こします。血液検査で尿酸値を調べることが出来ますが、7mg/dlを超えると発作の危険性が出てきます。
初めての痛風は、ほとんど足に集中しますが、体の中でも血流が比較的悪く、体温が低くなりがちの手にも尿酸の結晶が集まり、痛風発作が起こる可能性があります。
指の付け根の関節などに痛風が起こり、手の甲側に激痛と腫れが現れる場合もありますので、手の甲を強くぶつけた覚えもないのに「パンパンに腫れて、動かせないほど痛み」があれば、すぐに病院に行きましょう。
◆ 手の甲の痛風結節
痛風になって激痛に苛まれても、1週間くらい放っておくと痛みが治まりますが、そのまま生活習慣を変えずに放置しておくことは危険です。
原因である尿酸値を下げないでいると、徐々に症状が進行して、痛風発作を繰り返したり、耳や足といったところに尿酸の結晶がコブのような塊をつくります。この痛風結節と呼ばれる塊は、体温の低いところにできやすいので、やはり手の甲にも現れる可能性があります。
手は普段の生活になくてはならないので、痛風結節ができる前にしっかり尿酸値を下げる食生活や生活習慣に変えれば、骨に影響を及ぼすほど酷くなりません。
このサイトで何度もお伝えしていますが、痛風に影響する食生活や生活習慣を挙げますと
〇ストレス
〇飲酒
〇レバーや鰹節などのプリン体の多い食品
〇ラーメンなどを食べすぎて肥満
これらが特に痛風に影響してきますので、少しずつ改善していきましょう。
◆ 痛風以外の手の甲に腫れと痛みが現れる原因
手の甲に痛みが現れた場合、痛風が原因の可能性もありますが、腫れや痛みを伴う別の原因の可能性もあります。例えば、ピロリン酸カルシウム結晶のせいで起こる偽痛風です。レントゲン写真を撮ったときに、手の関節内に薄っすらと白い石灰化がみられれば偽痛風の可能性があります。また、関節液を調べて、ピロリン酸カルシウムの結晶があることがわかれば、確実な診断になります。
このように、痛風に似た症状をもつ病気もあるので、何が原因で腫れと痛みが起こっているのかを知ることは、適切な治療につながりますので、まずは病院を受診して確認してもらいましょう。
[参考記事]
「偽痛風とは何?痛風とは違うの?」
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