日本の食卓では、ごはんやみそ汁に加え、魚も多く取り入れられます。お刺身や焼き魚、煮魚など魚の調理法にはバリエーションが豊富ですが、魚はヘルシーなイメージがあるものの、痛風になっている人や尿酸値が高い場合には、種類によっては少し注意が必要です。
この記事では、スーパーなどでよく見かけるアジに焦点を当ててみます。
アジはどんな魚?
魚屋さんやスーパーの鮮魚売り場に行けば、アジは必ず見かけるのではないでしょうか。日本では色々な種類があるアジの中でも、マアジを指してアジと呼ぶことが多く、とても食べやすく人気がある魚です。
もちろんアジには、体に良い成分も多く含まれています。例えば脳に良いとされるDHA(ドコサヘキサエン酸)や、血液がサラサラになることが期待できるEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。また、カルシウムの吸収を助けて骨を強くするビタミンDや、血圧を下げる働きを持つカリウム、抗酸化作用があるセレンなどが含まれます。
アジに含まれるプリン体
では、アジは健康に悪い食品ではないものの、プリン体が多いのでしょうか。プリン体は、食品100g当たりにどのくらい含まれているかで、多いか少ないかが判断されます。アジ(マアジ)の場合は干物になると、100g当たりのプリン体が245mgくらいになりますので、プリン体が多い食品である高プリン食になってしまいます。
生のアジ(マアジ)になると水分量も含まれるので、100gあたりのプリン体は165mgくらいになりますが、もの凄くプリン体が少ない食品というわけではありません。
痛風のときにアジは食べても大丈夫?
アジは、適量食べる分には健康に良い食べ物です。しかし、プリン体が多いアジの干物になると、大きさに注意する必要があります。プリン体の摂取量は、1日に400mgを超えないようにすることが、高尿酸血症・痛風のガイドライン(日本痛風・核酸代謝学会)で推奨されていますので、この基準を超えないようにする必要があります。
アジの干物は一枚50~60gくらいのものであれば、プリン体量は122mgから147mgです。200gくらいにもなる特大のものであればプリン体量は500mgくらいになりますので、これだけで基準値をオーバーします。グリルからはみ出るくらいの大きさの場合は、食べ過ぎに気をつけてください。お刺身で食べる場合は、数切れ食べる分にはプリン体量は、そんなに多くはなりませんので、食べても問題ないです。
アジは、プリン体が多い食品だから全く食べないという選択は正しくありません。いい成分もたくさん含まれていますので、アジを適量食べることで、必要な栄養を摂りましょう。