痛風発作になると突然、激痛に襲われます。特に、痛風の激痛(痛風発作)は、足の親指の付け根の関節に現れる人が多いですが、前兆はあるのでしょうか。前兆があれば、早めに予測できて病院に行くなど、なんらか対処ができそうですよね。
◆ 痛風の前兆
通常、痛風の激痛は夜に突然起こる場合が多く、その前に何かの変調があるかというと、特にない人も多いです(特に痛風を起こしたことがない未経験者は前兆はないことが多い)。
ただ、何度も痛風の発作を起こしていると、その前に患部に何らかの違和感がある場合もあり、この状態を「前兆期」といいます。何となくズキズキして痛いなどの症状が前兆期です。
ここから次の段階になると、本格的に関節が腫れあがって、激痛がピークになる「極期」という状態になります。
◆ なんとなく足の関節に違和感がある場合の対処
痛風の経験者であるなしに関わらず、本格的な痛みが出る前に何とかしたいものです。もし激痛が起こる前の前兆がある場合は、コルヒチンという薬で痛風発作をストップさせることもできます。
コルヒチンは、痛風の予防に使える薬なので、一度痛風を経験した場合は、医師に相談すればコルヒチンの処方をしてもらえます。痛風未経験の方は、尿酸値が高いなど、痛風になってもおかしくない状態の場合は、一度医師に相談してみて適切な判断をしてもらいましょう(いずれにせよ、食習慣を改めることがまず先決です)。
◆ コルヒチンを使うタイミング
コルヒチンには、イヌサフランの種や球根の成分が含まれていて、痛風発作が起こりそうなときや関節に違和感があるとき、つまり前兆がある段階で使います。
痛風発作は「痛風の原因とは」で説明した通り、白血球が尿酸の結晶を攻撃することで起こるので、白血球の動きを抑えれば発作が出なくなるわけです。コルヒチンはこの白血球の作用を抑える目的で開発されています。また、この薬は発作が起こってからでは、あまり効果はありません(つまり、発作の前兆期でないと効果があまり期待できません)。
どの薬にも副作用がありますが、コルヒチンも例外ではありません。この薬の副作用は、白血球減少、横紋筋融解症、肝臓の機能の悪化、下痢、腹痛、発熱などがあり、飲まないで済むのならばそれに越したことはありません(死亡例もありますが、これは過剰に飲んでしまったからです)。
副作用を受け入れるか、痛風の痛みを覚悟するかという選択になりますが、体を考えると痛みを我慢した方が良いと私は思います。一番は生活習慣や食習慣を改めて、痛風にならないようにするのが一番なのは言うまでもありません(参考記事「痛風になりやすい食べ物、なりにくい食べ物」)。