ヨーグルトを食べると便秘の解消に役立ったり、(LG21乳酸菌の場合)ピロリ菌を減らしたりと多くのメリットがありますが、痛風の予防にも役立つのでしょうか。
結論から先に言いますとヨーグルトを含めた乳製品は痛風の予防に役に立ちます。なぜ、役に立つのかを痛風の知識を踏まえながら説明していきます。
◆ 痛風のもとであるプリン体は食品に含まれる
痛風は、尿酸値が高い事が原因ですが、この尿酸はいらなくなったプリン体を分解して作られた物質です。尿酸という形に変えて、尿や汗などから体外に排泄して、体の尿酸値を常に一定に保っています。
ただし、プリン体を多く含む食品を過剰に摂ってしまうと、尿酸が排泄しきれず、体の中に溜まってしまいます。排泄されずに溜まった尿酸は、ナトリウムと結合して尿酸塩結晶となり、関節など体の色々な場所に出現します。関節に結晶が出れば、急性関節炎である痛風発作が起こります。
つまり、私たちが普段食べているもので、尿酸値にだいぶ影響が起きるのです。
◆ 乳製品はプリン体が少ない
プリン体を多く含む食品で有名なのは、レバーなどの動物の内臓、お酒でいうと地ビールですが、乳製品はプリン体を多く含むのでしょうか。実は、乳製品に関していえば、プリン体はほとんど含まれていない食品です。ヨーグルト、牛乳やチーズはプリン体をほぼ含みませんので、尿酸値が高くならずにすみます。痛風予防という観点からは、かなり優秀な食品と言えるでしょう。
[参考記事]
「痛風になりやすい食べ物、なりにくい食べ物」
◆ ヨーグルトは尿をアルカリ性にする食品
尿酸は、尿をアルカリ性にしておくと溶けやすくなり、体外に排泄されやすくなります。牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、尿をアルカリ性に傾ける作用があるので、お勧めです。ヨーグルトは牛乳ではお腹を壊しやすい人でも食べられますし、カルシウムやタンパク質を摂ることもできるので、毎日食べたい食品のひとつです。
◆ ヨーグルトは尿酸の排泄を助ける
ヨーグルトをはじめとする乳製品は、カゼインやラクトアルブミンなどのタンパク質が含まれていますが、これらは尿酸の排泄を助けてくれます。
最近は、明治から販売されているPA-3乳酸菌のような、プリン体そのものを吸収する乳酸菌が含まれたヨーグルトもあります。
ヨーグルトは、アレルギーがない限りは、腸内環境も整いますし、積極的に食べることをお勧めします。