痛風の原因である尿酸のもとはプリン体です。プリン体は食品にも含まれますが、プリン体が多い食品の中にエビがあります。
お刺身でもフライでも天ぷらでもおいしいエビですが、プリン体は意外と多く含まれており、食べるときには気をつける必要がある食品のひとつになります。
◆ エビは高プリン食
プリン体は、1日に400mgを超えないように摂取することが、日本痛風・核酸代謝学会の高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは推奨されていますので、尿酸値が高い人、すでに痛風になっている人は、なるべくこの数値を超えないようにする必要があります。
エビは、食べるとおいしいものの、残念ながらプリン体の量は少なくはありません。エビの種類にもよりますが、大正エビという種類になるとプリン体は100g中に270mg程度は含まれるので、高プリン食(食品100g中にプリン体が200mg以上)になります。
クルマエビという種類になると少しプリン体量は下がりますが、それでも100g中に200mg近くはあるので、食べ過ぎないようにする必要があります。
種類を変えて、芝エビをみてみると、大正エビやクルマエビに比べて少なく、100g中のプリン体は140mgを少し超えるくらいになります。
◆ エビを食べるときは調理法を工夫する
エビは種類や大きさにもよりますが、1尾20gくらい食べる部分があるものになると、数匹食べるとプリン体量は、それなりに摂取することになります。
そこで、調理に少し工夫を入れてみるとよいでしょう。例えば、大正エビはフライや炒め物、天ぷらに使われる食材ですが、はじめにエビをさっと茹でることでプリン体を減らすことができます。プリン体は水に溶けるので、この茹でるというひと手間によって、プリン体を3分の2くらいカットすることができます。
◆ 野菜も一緒に食べる
エビにはコレステロール値を下げるタウリン含まれており、タンパク質には疲労回復などの効果も期待できるので、もともと健康に悪い食品というわけではありません。
もし、プリン体を気にしなければならない場合は、食べ過ぎに注意して、プリン体をカットする茹でるといった工夫のほかに、緑黄色野菜や海藻などの尿をアルカリ性に傾けてくれる食品も一緒に摂るとよいでしょう。
プリン体が尿酸になったときに、体の外に排出されやすくなりますので、エビフライなどの付け合わせには、ぜひ野菜を取り入れましょう。