尿酸値が7.0mg/dLを超えて高尿酸血症となると、いつ痛風発作が起こり、関節が腫れて激痛が起こってもおかしくなく、こうなると食生活に気をつけなければなりません。
痛風の原因は尿酸であり、その尿酸はプリン体から作られますので、痛風経験者はプリン体を多く含む食品は極力さけたほうが無難です。プリン体の多い食品は色々ありますが、ここでは「白子」にスポットライトを当ててみましょう。
◆ 白子とはそもそもどんな食べ物?
白子と言えば、お寿司に使われたり、冬場の鍋の具材であったり、ぽんずなどで食べるとおいしい食べ物です。そもそも、白子って何?というと、魚の精巣のことです。当然ですが、精巣はオスの魚なら持っています。白子がおいしい魚の種類でよく耳にするのは、フグやアンコウ、タラなどではないでしょうか。
◆ 白子に含まれるプリン体
白子はそんなにたくさんのプリン体を含むものなのでしょうか。例えば、イサキの白子をみてみると、100gあたりに300mg以上プリン体を含むので、かなりプリン体が高い食品に該当します(100g当たり200mg以上プリン体を含むと高プリン体)。
どうして白子はプリン体が多いのかというと、白子は細胞の数が多く、それぞれの細胞は核酸を含むからです。核酸はDNAやRNAといった、私たちの遺伝に関するもので、動植物の細胞には必ずあります。この核酸は体の中で分解されるとプリン体になるので、ここから最終的に尿酸が作られるのです。そのため、すでに痛風になっている人や高尿酸血症の人の場合は、白子の食べ過ぎには注意が必要になります。
◆ 白子は全く食べない方が良いのか?
プリン体の1日の摂取量は400mgを超えないようにすることが、日本痛風・代謝学会が出す、高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインによって推奨されています。
しかし、尿酸値が高いからといって、白子を一生食べないというほど極端にしなくてもよいです。お寿司一貫でしたら白子の量は10gくらいですので、プリン体は30mgくらいになりますが、他を抑えれば1日のプリン体はそこまで高くなりません。
もちろん、食品の組み合わせにもよります。例えば朝はレバー、昼は白子、夜はレバーとビールなどプリン体が多い食品を1日に摂ると許容量をオーバーしてしまいまうので注意してください。お酒はプリン体云々よりもアルコール自体が痛風には良くないです。
プリン体が多い食べ物は、とてもおいしいものが多いものですが、プリン体が多いということを認識して、適量食べる分には、白子を使った食事を楽しむことができます。
[参考記事]
「痛風の人はエビを食べても大丈夫?エビのプリン体量は…」