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[痛風の体験 佐藤さん編③]痛風の薬は効果があったり、なかったり

 

今回の記事は痛風歴10年の佐藤さんに書いて頂きました。

……..体験記事ここから

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◆痛風治療開始

初回の発症時から痛風の治療が始まりましたが、痛風はいきなり尿酸値を下げれない事を初めて知りました。
目的は痛風の主原因である尿酸を下げる事なんですが、いきなり下げてもまたあの痛みに襲われるとの事です。
薬を大量に投与すれば、もちろん尿酸値は減るのですが、再発のリスクが隠れていると医師から教えてもらいました。
薬の効きが良い状態まで(尿酸値が減り始めるのを確認できるまで)徐々に薬を増やすのですが、急激に尿酸値を下げると、関節に付着した尿酸がぽろっと剥がれ、またもあの忌々しい再発をするらしいのです。
まさに行くも地獄、下がるも地獄なので薬の量が決まるまでは、突発的な発作の予断を許しません。

また、私が当初服用していた薬はザイロリックでした。
ザイロリックは体内で尿酸が生成されるのを助けるキサンチンオキシダーゼと呼ばれている酵素を抑制する薬です。
数か月単位で薬の調整をしましたが、ザイロリックの効きはあまりよくなく、腎臓にも相当負担のある薬なので、これ以上の増量は控えるとの医師の診断を受けていた最中、まさかの再発を今度は左足の指で食らうわけです。
季節は冬で摂取水分量が減る時期でもあり、やはり尿酸は排出する事が大事だと実感させられました。

最悪の再発ですが二回目であり小指の関節なので、足首と比べても痛いのは痛いですが我慢は出来ます。
痛み止めの服用と水分を摂取し、痛いながらも日常生活は送る事が出来ました。
尿酸値も正常値であれば、7.5mg/dL未満の尿酸値ですが、治療開始したにもかかわらず、少し減っただけで値は9.2mg/dLでした。
私の場合、ザイロリックの効果はあまり高くありませんでした。

◆痛風治療に画期的な治療薬「フェブリク錠」発売

ところが痛風に苦しむ患者が望んでいた薬「フェブリク錠」が2011年に5月に発表されました。
フェブリク錠もザイロリックと同じで、尿酸の生成を抑える薬です。
この時、私の痛風治療もすでに8年が経過していますが、痛風発作は軽いものを含めれば数え切れないほどです。
新しい痛風の治療薬、高尿酸血症改善薬はまさに40年ぶりだそうで、担当の医師も歴史的な薬が生まれたから使いますか?との提案を頂きました。
医師から「薬が処方可能となる適応症には十分一致するので処方できる」と言われたときには、新薬を待つ患者さんの気持ちがよく理解できました。
そこで医師も手探りの中、処方が始まります。
最初は2日に1錠を1か月、次に毎日1錠を1か月。

尿酸値は8.2mg/dLまでは落ちましたが、未だ正常値より高いままなので、朝晩に1錠投与を私の判断で決めてほしいと言われ、その処方に変更しました。
但し条件があり関節がおかしいと思った時には、薬を減量し、すぐに受診との約束でしたが、問題なく一か月が過ぎました。
その後の血液検査で尿酸値は6.7mg/dLを記録します。
ようやく正常値の範囲内になりました。

医師からは長かったですがお疲れさまでしたと言われ、胸が熱くなりましたね。
それ以来は同じ服用で定期的に診断を受けていますが、今の尿酸値は5.7mg/dLと正常範囲内です。
フェブリクは長期間服用しても副作用は少なく(私の場合にはですが)、まさに望んでいた効果が出る薬でした。
既に10年、痛風と呼ばれる高尿酸血症と戦っている事になりますが、新しい歴史的な新薬の登場立ち会えた事で、今は安定した生活を送れています。

[参考記事]
「[痛風の体験 佐藤さん編①]痛風の激痛は骨折の痛みに似ている」

「[痛風の体験 佐藤さん編②]痛風発症前と後の食事(食品)の変化」

[補足]
フェブリクにも副作用があるので、慎重に薬物治療をする必要があります。

重大な副作用
1)肝機能障害(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT) 等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるの で、本剤投与中は定期的に検査を行うなど、患者の状 態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を 中止するなど、適切な処置を行うこと。

2)過敏症(頻度不明):全身性皮疹、発疹などの過敏症 があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異 常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を 行うこと。

フェブリクの添付文書より引用

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