痛風になったときには、病院に行ってしかるべき治療を受けるのがベストです。しかし、世の中には病院に行くこと以外に、痛風のための「民間療法」が存在します。痛風のための民間療法について、いくつかご紹介します。
民間療法って何?
民間療法は、お医者さんではなく一般の人たちの間で行われている、経験則に基づいた病気の治療です。例えば、日本ではカゼを引いたときに、卵酒を飲むというのも有名な民間療法のひとつです。
その他、突き指をしたら、引っ張れば治るというものや、虫に刺されたら尿をかければ治るなど、様々な民間療法がありますが、そもそも医学的根拠がないので、やみくもに試すのはかえって症状を悪化させることもあるので注意が必要です。
痛風の民間療法①玉ねぎを食べる
痛風の民間療法のひとつとして、「玉ねぎを水にさらすことなく、半分~まるまる1個を食べると、痛風の発作がよくなる」というものがあります。玉ねぎを水にさらさず食べることで、血液をサラサラにする成分である、硫化アリルが減ることなく摂取できます。さらに、抗炎症作用をもつケルセチン(クエルセチン)も玉ねぎには含まれているので、これが痛風の痛みに良いといわれているようです。
痛風の民間療法②チェリーを食べると痛風の痛みが和らぐ?
アメリカでは、チェリーを食べることで、痛風の痛みが緩和されるという民間療法があります。アメリカンチェリーは、日本でも季節によってスーパーで売られているので、入手可能です。アメリカンチェリーには、アントシアニンという成分が多く含まれています。このアントシアニンはポリフェノールの一種で、尿酸値を下げて、炎症を抑える作用もあるといわれているので、痛風の痛みも緩和できると考えられているようです。
痛風の民間療法③コーヒーやお茶をたくさん飲む
水をたくさん飲むことは、尿酸を尿から排泄できるので、昔から痛風予防として知られていました(今でも病院に行けば水を摂るように言われます)。
また利尿作用のあるコーヒーや紅茶、緑茶を多量に飲むと痛風の予防ができると考えられています。コーヒーに関しては、ポリフェノールの一種である、クロロゲン酸という成分が多く含まれているので、これが尿酸値を下げるのではないかと、最近の研究では期待されています。痛風予防という観点から考えると、あながち間違いではないのかもしれませんが、これらの飲み物は多量に飲むと胃の調子が悪くなるなど、別の懸念点がでる可能性もあるので注意が必要です。
痛風になったら生活習慣の改善and病院へ
痛風という病気は昔から存在し、現在も日本だけでなく、世界中で多くの人が痛風を発症しています。なんとなくこうしたら痛風の痛みが緩和したとか、予防になったなど口コミで方法が伝わり、民間療法として定着したものがいくつかあります。
しかし、残念ながら医薬品のように確かな治療法ではありませんので、痛風の痛みが現れたら、まずは病院に行って治療をすることをお勧めします。しかし、まずは、余分なプリン体を摂っていないか、アルコールを摂り過ぎていないか、運動はしているのか、ストレスを溜めないようにしているのか、太り過ぎていないかなど生活習慣の見直しが大切です。
[参考記事]
「[痛風の予防策]薬を使わないで尿酸値を下げる方法」