プリン体が尿酸を生み出し、それが関節に溜まることで痛風を発症するわけですが、食品によって含まれるプリン体量は違います。今回は干し椎茸のプリン体量について説明します。
干し椎茸のプリン体量って一見すると少ないというイメージありませんか?プリン体が多い食品はレバーだったり白子だったりするので、なんとなく「濃厚な食品=プリン体が多い」と思いがちです。
しかし、干し椎茸のプリン体量は分類上は「高プリン食」に該当します。食品100gのプリン量が300mgを超えれば高プリン食になるのですが、干し椎茸の100g当たりのプリン体量は約380mgです。プリン体の摂取量は1日400mg以内が良いとされているので、干し椎茸を100g食べただけでアウトです。
干し椎茸1個当たりの重さは大きいサイズで4.5g、小さいサイズで1.5gですので、100gは大サイズ22個、小サイズ66個です。さすがにこれだけの量を食べる人はいないでしょうから、痛風の人でも通常食べる量であれば大丈夫です。干し椎茸はご存知の通り、水で戻すと大きくなるので、そんなには食べられませんよね。
生椎茸のプリン体量
干し椎茸は高プリン食であることがお分かりいただけたと思います。では生の椎茸のプリン体はどうなのか。
生椎茸の100g当たりのプリン体量は約20gです。食品100gのプリン量が50mg以下ですので、プリン体量の基準としては一番少ない部類です。
干し椎茸とはかなりプリン体量が違いますが、生の椎茸を干したことでプリン体量が増えた訳ではありません。プリン体は細胞の核の材料なので、干すだけでは増えたりはしません。干したことで水分が抜けて食品100gで計算するとプリン体量が多く見えるだけです。ですので、干し椎茸に生椎茸と同じ水分量を加えるとプリン体量はだいたい同じになります。
痛風の人が椎茸を食べるときにはワカメなどの海藻と一緒に調理するといいでしょう。海藻には尿をアルカリにし、尿酸を溶けやすくする作用があります。ひじきとワカメ、そして椎茸、ニンジンなどを入れて炒めて食べれば痛風の予防食になります。
日本人の場合、尿酸を排出する機能が弱いことで尿酸値が上がってしまうので、いかに食べ物で排出をサポートできるかが大切です。