この記事は40代の男性に書いていただきました。
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49歳・男性です。痛風発症診断後、7日目のリアルな体験談となります。
さて、痛風患者というと
・高血圧
・高BMI(肥満)
等、いわゆる「メタボ的な」な方(特に男性)の発症例が多いと言われておりますが、私にその該当はありません。
身長178センチ/体重60キロで血圧も正常値の範囲内で20年間推移しております。また、日常的にも軽い運動(5km程のウォーキング)をしたり、食生活については、野菜を中心としたもので、医師曰く「なんで痛風になるのか不思議なくらいだ‥」と。
一方、毎年の健診で「尿酸値」だけは常に正常値オーバー‥
・7.2mg/dl〜7.4mg/dlと、23年間高い数値を示しておりました。
ただ、これまで痛風の発症がなく、また、尿酸値以外に指摘される検査結果がなかったためか、毎回「要経過観察」の総合判定であったのです。尚、高尿酸値のリスクとして痛風という疾患を認識してはいたため、それが発症した時の症状(激痛や腫れ)や発症の前兆(ムズムズするなどの違和感)については知識を有しておりました。
◯発症の前兆
発症の2ヶ月程前のことです。右足親指の付根が「ムズムズ」する違和感を覚えました。また、歩行の際、右足親指に体重をかけるで少し痛みがあったことから「右足親指の関節を痛めたのかな‥」といった自覚症状がありました。
当初、薬局で購入した湿布を貼り付け経過を観ておりましたが、症状に全く変化がなかったため、自覚症状から約2週間程経過した頃、整形外科医院を受診しました。
担当医師には右足親指付根の「ムズムズ感と歩行の際の痛み」を伝えました。レントゲン撮影の結果、骨に異常は認められませんでした。ここで医師が「尿酸値が高いと言われたことはありませんか?」との問いかけ。
私
「はい、毎年の健診結果で尿酸値が高いと指摘されています。」
ここで、医師は痛風を疑うわけです。
「もしかすると、いや、恐らく痛風が考えられますね。」
私
「つ、痛風‥?」
正直、衝撃的でしたね。ついにきたかと。そこで、まだ発症前であろうということから、医師からは「頓服薬」であるコルヒチン0.5mgを処方してもらいました。
服用については制限があるようで
・1日2錠まで
・ムズムズ等、違和感や痛みがあった時にだけ服用
というものでした。
服用は効果的でした。ムズムズ感と痛みはかなり緩和されます。それから毎日継続して服用し、2週間程経過した後、服用の間隔が空いてもムズムズ感と痛みがなくなってきました。改善が実感できたのです。
そして発症
今から思えば怠けてしまったのです。服用を自己判断で中止してから2週間程経過した頃に再度、例のムズムズ感を覚えます。そしてその2週間後に歩行の際に生じる右足親指に小さな痛みも覚えました。
「まぁ、通院しなくても、治るだろうな‥」
「通院も面倒だし‥」
という、勝手な思いと怠慢。そして、衝撃的な激痛が襲ってきます。
2016年11月27日(日曜日)
午前中、これまで歩行の際に覚える右足親指の小さな痛みが、歩行しなくても、だんだん、だんだんと時間の経過と共に、痛みが増していくのです。
「あれ、おかしい。どうしたんだろう?」と。
この時、ムズムズ感はなく、徐々に大きくなる痛みだけです。そして、この痛みは時間の経過と共にじわじわと増大していきます。歩行はもはや困難です。右足親指を地面につけて歩けないのですから。
そして、右足親指付根は
・痛みを増し(激痛です。まさに激痛です。他に表現できません)
・紫色に変色し
・腫れ
の異常事態です。
激痛のため
・靴下すらはけません
激痛と腫れのため
・靴がはけません
激痛のため
・食欲がありません
激痛のため
・苦しさがどんどん増していきます
激痛のため
・寝入ることができません(その日は一睡もできませんでした)
・掛け布団がかけられません
この日、終日安静な状態を保っておりました。(激痛と共に‥)
11月28日(月曜日)
朝一で整形外科医院を訪ねます。前回治療した後の経過と激痛の症状について医師に伝えます。
医師からは
「恐らく痛風の発症でしょう。」
という見解。
当日は問診と診察の他、
・採血
・採尿
・血圧測定
・レントゲン撮影
を行いました。
検査結果を翌日に伝えますということで、当日は
・ロキソプロフェンNa錠60mg
を処方してもらいました。
服用については
・毎食後2錠(1日3回服用)
この薬は痛み止めです。
また、加えて湿布も処方していただいております。この日は終日自宅療養でした。
11月29日(火曜日)
検査結果確認のため、午前中に整形外科医院を訪ねます。
検査結果
・尿酸値7.2mg/dl
・尿検査異常なし
・レントゲン撮影異常なし
・血圧測定異常なし(血圧測定については前日に結果がわかっていました)
医師診断
・痛風である
医師所見
・高尿酸値が指摘される。尚、BMI、血圧、他血液検査項目に異常はなく、また、生活習慣(食生活(飲酒を含む)、運動、水分摂取量等)に問題はないと思われる。従って生活習慣の改善を指導するまでもない。
ここは薬剤によって尿酸値を低減させる治療が最も有効的です。薬剤による治療については長期間の治療が必要となるでしょう。
痛風発症中において、尿酸値の低減を目的とした投薬は逆効果(痛風発症をさらに悪化させる)であるため、薬剤治療は痛風発症が治った後に行うというものでした。
また、血液検査と尿検査において異常が認められなかったため、合併症についてのリスクは低いが、高尿酸値であることは、そのリスクがゼロであるわけではない、という医師の見解から、ここは長期間に及ぶ尿酸値低減の薬剤治療が必要と覚悟しました。
痛風発症を体験して
この激痛は二度と体験したくないですね。なによりも激痛、ものすごい激痛です。そして、なによりも苦痛です。不機嫌にもなります。日常生活に大きな負荷がかかります。
健常者であることの「ありがたさ」を切に感じました。痛風予備軍は多いと聞きます。私の体験が少しでも多くの方々の痛風予防啓発になってもらえれば、と切に願います。
※野菜中心の食生活で運動もしているのに痛風発作が起こった理由は体質にあるそうです。私はいわゆる尿酸が排出しにく体質でした。
[参考記事]
「私の痛風結節体験談」