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[痛風]尿酸が増える原因になる3つの型(尿酸排泄低下型など)

 

 健康診断で尿酸値が高いといわれ、気付いたら血清の尿酸値が基準値オーバー(7.0mg/dL以上)となり、高尿酸血症という診断を受けてしまった人は、日本ではすでに500万人以上にのぼるといわれています。

 高尿酸血症は、まさに痛風予備軍といえる状態ですが、3つのタイプに分かれていることが知られています。ここでは、その尿酸が増える原因になる3つのタイプについてご紹介します。

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尿酸排泄低下型

 尿酸は、汗や便からも排泄されますが、主に腎臓から尿として排泄される割合が4分の3です。しかし、腎臓から尿酸を排泄する力が普通の人より弱い場合、当然ながら体の外に尿酸を出してあげられないのですから、高尿酸血症になってしまいます。

 最近では、尿酸の排泄に関係するABCG2遺伝子が発見されており、なんと痛風患者さんの8割にこの遺伝子の変異がみられるようです。遺伝子に変異がみられる場合、普通の人に比べて尿酸の排泄が上手くできず、結果として高尿酸血症になってしまいます。

 日本人の高尿酸血症で圧倒的に多いのが、この尿酸排泄低下型のタイプで、半数以上の割合をしめます。遺伝的な原因で尿酸が排泄されにくい場合もありますが、中には腎不全や少量のサリチル酸などの薬剤を使用したことが原因の場合もあります。

尿酸産生過剰型

 尿酸産生過剰型は尿酸排泄低下型のタイプと逆で、尿酸を排泄する力は正常ですが、尿酸を作る量が過剰になっているタイプです。高尿酸血症になる人の1割が、このタイプに分類されます。

 このタイプは遺伝子が原因となるのはかなり珍しく、悪性腫瘍などの特定の疾患から、尿酸産生過剰型の高尿酸血症になる可能性があります。

混合型

 尿酸排泄低下型と尿酸産生過剰型を合わせたタイプで、普通の人と比べると、尿酸を排泄する力が弱く、しかも尿酸をたくさん作るので、高尿酸血症になってしまいます。

 この混合型は、高尿酸血症の2~3割くらいにみられるタイプです。Ⅰ型糖尿病や肥満などをもっている患者さんにみられる場合があります。

高尿酸血症のタイプの診断

 高尿酸血症のタイプの分類は尿酸クリアランス検査することで分類可能です。この検査をする場合には2~3日前からプリン体の多い食品やアルコールを控え、当日は食事をしないで病院に行きます。

 検査の方法は500mlの水を飲んで、30分後に血液を採取し、そして60分後に採尿するだけです。高尿酸血症になった場合、どのタイプに分類されるかどうかで、使う薬の種類など治療方針が違ってきますので、検査することは重要になります。

[参考記事]
「痛風の初期の症状とは。痛風は3段階で進行する」

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