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尿酸値は低すぎてもいけない。尿酸には抗酸化作用がある

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尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断され、尿酸値を下げるように努力しないと、やがて痛風になる可能性があります。
尿酸値が基準値より高いことが問題なのは言うまでもありませんが、逆に低すぎるのも良くないことが分かっています。

◆ 尿酸値が高すぎる場合、低すぎる場合

血清中の尿酸値が7.0mg/dL以上だと、高尿酸血症と診断されますが、その逆の状態も存在します。
尿酸値が、2.0mg/dL以下だと低尿酸血症といわれ、尿酸が少なすぎるという状態になります。
近年は、健康診断で尿酸値を測定する機会が増えているので、そこで初めて低尿酸血症が分かるケースも増えています。

尿酸値が高くなる要因は、生活習慣の影響などが知られていますが、逆に尿酸が少なくなってしまうのはなぜでしょうか。
尿酸は、腎臓から尿中に出て、尿細管というところで再吸収されますが、再吸収するための物質(尿酸トランスポーター)に生まれつき変異があることで、低尿酸血症になる人がいます([参考記事]「女性は痛風になりにくい?女性ホルモンは痛風と関係あるの?」)。
また、薬物などによって尿細管に障害が起こっているなどの場合もあり、これらのような理由で腎臓から尿酸が出ていきやすいタイプを「腎性低尿酸血症」といいます。

逆に尿酸の産生がされにくいタイプもありますが、このタイプは稀な遺伝的疾患なので、尿酸値が低すぎる場合は大抵は腎臓から尿酸が出ていきやすいタイプに当てはまります。

◆ 低尿酸血症のときに注意する合併症

尿酸値が高いと痛風になるからよくないけれど、低い分には痛風にならないから良いのではと思うかもしれません。
しかし、低尿酸血症の場合は、急性腎不全や尿路結石といった合併症に気をつける必要があります。
このため、激しい運動はしないようにすることが推奨されます。
万一、運動後に腹痛や尿が赤くなるなどの症状が現れたときは、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。
慢性の腎不全と異なり、急性腎不全は早くに見つかれば、機能の回復が見込めます。
尿路結石もお腹や背中が痛むなどの症状が現れ、何回も結石ができるようならば、薬に頼る必要もありますので、病院できちんと診てもらいましょう。

◆ 実は尿酸には良いところがある

「尿酸=痛風」という図式が世間では有名なものの、尿酸の良いところは意外と知られていません。
実は、尿酸には「強い抗酸化作用」があり、私たちの体の中で起こる酸化を抑えてくれます。

少し詳しく説明しますと、私たちの体には酸素が不可欠で、この酸素がエネルギーを作るのに重要な役割を果たします。
しかし、一部の酸素は、活性酸素という酸化力の強いものに変化してしまいます。
酸化というと難しく聞こえるかもしれませんが、要するに金属がさびるのと同じような状態です。
活性酸素のせいで、体の酸化が進む(体のさびつきが進む)と、体が老化し、動脈硬化や糖尿病をはじめ、癌になる可能性も出てきます。
抗酸化作用は、この活性酸素を抑えて、体の酸化(さびつき)を防止する作用のことですが、なんと尿酸にはこの力があるのです。
ここで、低尿酸血症に注目してみると、尿酸値が低すぎるということは、この抗酸化作用の恩恵が受けられないことが考えらえます。
尿酸値が低いときに、急性腎不全などが合併することについて、まだ分からないことも多いのですが、理由のひとつとして、健康な人は、運動後に発生する活性酸素を尿酸が除去してくれるのに、もともと尿酸が少ない人は除去しきれず、このような合併症を起こしているのではないか、ということがあげられています。

◆ 尿酸は寿命に関係する可能性がある

他の哺乳類に比べて、私たち人間は、尿酸値が高いということが分かっています。
小型の霊長類やげっ歯類などは、尿酸をさらにアラントインという物質に変えてしまう機能があるので、もともと人間ほどは高い尿酸値になることはないのです。
面白いことに人間は、他の哺乳類に比べて寿命が長いのですが、この尿酸が持つさび止め機能である、抗酸化作用を活用していることが理由ではないかと言われているのです。

普段は何かと嫌われものの尿酸ですが、実は良い面もあり、尿酸値は高すぎても低すぎてもいけないということが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

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